「お酒を飲む前に、ウコンを飲んでおくと楽だよ」という言葉は、もう随分昔に聞いた気がする。
もちろん、お酒を飲んだ後でも二日酔い対策の効果があると。
そんな事もあり、興味を持ったウコン、調べれば調べるほど面白い物で自分で春ウコンの純正粉末の物を購入し、摂取して実験してみた(苦い!)。
一般にウコンと言われていても、その種類によって含有成分や効能がまったく違うため、それぞれ別物として考えた方がいいかもしれません。
ウコンはしょう科のウコン属する多年草で、世界では約53種類もあり食用・飲用・薬湯浴などで昔から利用されていました。
英語名はカレーなどでよく知られているターメリック(Tumeric)で、原産地は想像通り?インドで、ここから世界に広がりました。
インドでは、古来よりアーユルヴェーダの中で最も重要な薬物のひとつとして扱われていた事もポイント。
中国では唐の時代に薬用として広く利用され、日本では平室町時代以前には民間薬用以外にも黄色染料としも利用されていました。
◆春ウコン(キョウオウ)…保健・薬用
特に肝機能に一段と薬効が高いとされます。この種類も、クルクミンを僅かに含んでいますが含有量は秋ウコンよりずっと低く、代わりに精油分を多く含み、昔から、秋ウコンよりも効果が高いとされています。
◆秋ウコン(ウコン)………保健・料理用
一般に、生産量が多く知名度も高いウコンと呼べば、この種類をさし、香辛料の「ターメリック」も、ウコンのことで、この種類は、「クルクミン」という活性酸素を消去する作用のある成分を多量に含んでいる、ということで注目されています。
最近販売されだしたクスリウコンも秋ウコンの一種です。
◆紫ウコン(ガジュツ)……保健・薬用
紫ウコンにはクルクミンはほとんど含まれていません。その代わり、精油成分の「シネオール」、「カンフェーン」といった成分が胃潰瘍に良いとされていて、血液の浄化、血管や脳細胞の老化予防や疲労回復に効果があるとされています。
◆沖縄白ウコン(ランプヤン)
特に膵臓に良くて糖尿病に効果を発揮する品種で、糖尿病の他に、高血圧・痛風・疲労回復にも効果があり、紫ウコンと同じく、血液を綺麗にする成分を含んでいます。
この中で、免疫力を高めるという事では春ウコンがお薦めです。
ただ連作できないことや一度栽培したら数年、畑を休ませることから、生産量は少なく、希少品になります。
ウコンは沖縄が最大のウコン収穫地で、種子島、石垣島、奄美大島、屋久島などの島でも栽培されており、昔は琉球王朝秘蔵の薬草で民間栽培は許されなかったという貴重品。
慢性肝炎・肝機能障害・高血圧症・糖尿病・狭心症・脳血栓・胃もたれ・胸焼け等に効果があるといわれていますが、免疫力自体を高める効果が結果的にさまざまな症状を緩和してゆくと考えた方が解りやすいかと思います。
乾燥品が多く出回っていますが、効能だけを考えると根茎を生のまま食する方が、有効成分としての精油を多く含むため効果的といわれています。
目安は一日量5g程度を、朝晩2回に分けて様子をみるのが良いと思います。
ウコンについては、下記サイトでの癌についての話は特に興味深く読ませていただきましたので紹介したいと思います。