麦門冬湯 バクモンドウトウ

麦門冬湯は咳をしずめる漢方薬ですが、のどがカサカサして渇き、咳込んで、時に少量の粘い痰の出る人や気道に潤いがなく乾燥して、口も渇きやすい人。


喀痰困難で顔面は紅潮するが汗をかかず、激しい咳や喘咳のあるもの咽頭炎や喉頭炎で声が枯れ、くしゃみ、せきなどを伴う人に用います。

 

秋から冬は空気が乾燥する季節になります。秋に起こりやすい症状は咳(せき)。空気の乾燥はノドや気道が乾燥する原因のひとつとなり、日ごろ健康な人でもこの時期は咳が出やすくなります。また、秋から冬は喘息が悪化しやすい季節でもあります。

 

但し、痰が多く出るものは半夏厚朴湯を使用します。

【配合生薬】
麦門冬(ばくもんどう):8~10g、半夏(はんげ):5g、粳米(こうべい):5~10g、大棗(たいそう):3g、人参(にんじん):2g、甘草(かんぞう):2g

 

麦門冬は代表的な潤性薬の一つで、のどを潤し粘稠な痰を出しやすくします。また、半夏は、こみ上げる咳や吐き気をしずめる降性の生薬です。
滋養強壮作用をもつ潤性の人参、炎症をさます粳米、緩和作用の甘草などが加わり、体に元気をつけこれらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。

 麦門冬はユリ科のジャノヒゲから採取した塊根から調整されます。

 

【適応症】
痰の切れにくい咳、気管支炎、気管支喘息などを改善します。こみあげてくるような強い咳で、咳をすると顔が赤くなり、粘り気のある痰、喉の渇き、喉の異物感をともなう人に用いられます。
体力中等度以下の人で、激しいせき、切れにくいたん、喉のつまりなどの症状がみられる場合のせき、気管支炎、気管支喘息などに用いられます。

 

【使用上の注意】
妊婦は使用できない場合があるので、医師または薬剤師に相談してください。

直葬・天国への引越