補中益気湯 ホチュウエッキトウ

家では少し元気がないような時に、すぐ頭に浮かぶのが補中益。

病院でもよく使われる代表的な漢方薬のひとつですが、補中益気湯の中は胃腸を意味し、補中とは中を補う、すなわち胃腸を丈夫にするという意味があり、益気は気を益す、胃腸の働きをよくして、元気をつける漢方薬です。

 

体の疲れ、食欲不振、胃弱、夏やせ、こじれて長びくカゼ、痔、あるいは病中・病後、手術後などで体力が弱っているときに用います。


一般的には食事と食事の間の空腹時、食事の前の30分前など、お腹が空で胃に吸収されやすい時期に飲みます。

 

別名、補剤の王者「医王湯」とも呼ばれています。

【配合生薬】
人参(にんじん):4g、蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ):4g、黄耆(おうぎ):3~4g、当帰(とうき):3g、陳皮(ちんぴ):2g、大棗(たいそう):2g、柴胡(さいこ):1~2g、甘草(かんぞう):1~1.5g、生姜(しょうきょう)または乾姜(かんきょう):0.5g、升麻(しょうま):0.5~1g

 

滋養強壮作用のある人参と消化機能の低下を回復させ、落ち込んだ気を持ち上げてくれる黄耆、水分循環をよくする蒼朮、炎症をひく柴胡、血行をよくして貧血症状を改善する当帰、のどの痛みや痔を治す升麻、消化機能を促進させ、気を循環させる作用がある陳皮や生姜、人参・白朮・甘草は胃腸の働きを整え、これらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。

 

【適応症】
熱・ほてり、免疫力強化、胃腸病、虚弱体質、疲労倦怠、病後の胃弱、胃下垂、貧血症、夏やせ、低血圧症、痔疾、脱肛、感冒、結核性疾患などを改善します。元気がなく、胃腸機能が低下して、食欲不振、頭痛、悪寒、動惇、寝汗、全身または手足の倦怠感などをともなう、虚弱体質の人や体力の衰えている人に用いられます。

 

【使用上の注意】
妊婦などは使用できない場合があるので、医師または薬剤師に相談してください
元気が足りないときに用いるものなので、強壮な人、体力のある人には不向き。なお、疲労時の発熱には適していますが、ゾクゾクっとする風邪や悪寒や、のぼせ性にも合いません。

直葬・天国への引越