神秘湯 シンピトウ

神秘湯は、霊妙な薬効があるという意味合いから名付けられた処方で、喘息や気管支炎に用いる漢方薬です。


気管支を広げ、また痰を出しやすくして呼吸を楽にします。その作用から、小児ぜんそく、気管支ぜんそく、気管支炎に適応します。体力が中くらいか、それ以上の人に向く処方です。

 

痰が多いときには半夏厚朴湯を併用することもあります。

【配合生薬】
麻黄(まおう):3~5g、杏仁(きょうにん):4g、厚朴(こうぼく):3g、陳皮(ちんぴ):2.5~3g、甘草(かんぞう):2g、柴胡(さいこ):2~4g、蘇葉(そよう):1.5~3g

 

薬理的に重要な役割をする麻黄には、交感神経刺激薬のエフェドリン類が含まれます。この成分は、西洋医学の気管支拡張薬と同様の作用を示し、咳やゼイゼイする喘鳴をおさえます。そのほか、去痰作用のある杏仁や陳皮、胸の違和感をとり咳をしずめる厚朴、熱や腫れをおさえる柴胡、緩和作用のある甘草などが配合され、これらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。

 

【適応症】
せき、呼吸困難などの症状がみられる場合の小児喘息、気管支喘息、気管支炎などに用いられ、呼吸困難などがおこる、慢性の症状に用いられます。

 

【使用上の注意】
病後で衰弱している人、著しく体力の衰えている人、著しく胃腸の弱い人、発汗傾向の強い人、循環器系に障害(狭心症、心筋梗塞など)またはその既往歴のある人や、食欲不振、吐き気、嘔吐、重い高血圧症、重い腎障害、排尿障害、甲状腺機能高進症のある人、妊婦などは使用できない場合があるので、医師または薬剤師に相談してください。

直葬・天国への引越