大建中湯 ダイケンチュウトウ

大建中湯は腹部の冷え、痛み、お腹がはる、便秘などの症状をやわらげる漢方薬です。

 

通常、四肢や腹部が冷え、腹痛、腹部膨満感、鼓腸のある人などに用いられます。


体質的には、虚証(虚弱)、寒証(冷え)の人に用います。

 

下痢をすることなく便秘の改善が図られる点で使用しやすい。

【配合生薬】
山椒(さんしょう):1~2g、乾姜(かんきょう):3~5g、人参(にんじん):2~3g、膠飴(こうい):20g

 

人参はウコギ科のオタネニンジンの根で、体力や抵抗力を高める補気薬の代表で、様々な臓器の働きを高め、胃腸の運動や消化吸収機能を良くし、胃腸虚弱や消化不良を治す効果があります。
山椒はミカン科のサンショウの成熟果皮で、芳香性健胃薬・整腸薬として用い、辛味成分のサンショオールなどが腸管を刺激して働きを活発にし、腹部のガス停滞やそれに伴う腹痛を改善します。。
乾姜はショウガ科のショウガの根茎を湯通しし、もしくは蒸してから乾燥したもので、体を暖める作用が強く、身体の機能低下と低体温を回復させ、冷えによる各種の症状を改善します。
腹部の冷えによる腹痛や下痢を改善します。
膠飴はイネ科の粳米、小麦の種子に麦芽を加えて糖化させた飴です。成分としてマルトース(麦芽糖)やデキストリンなどが含まれます。胃腸虚弱や冷えに伴う腹痛を緩和する効果があります。
これらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。

 

【適応症】
腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの、慢性腸炎、尿路結石、過敏性腸症候群、
体力が低下した人で、腹部が冷えて、痛みがある場合の腹痛、下痢、便秘、胃下垂、胃アトニー、慢性腹膜炎などに用いられます。

 

【使用上の注意】
肝機能障害のある人は、注意が必要です。妊婦または妊娠している可能性のある女性の服用は慎重を要します。
副作用として、発疹、蕁麻疹、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などが報告されています。

直葬・天国への引越