十全大補湯の名前には、気(元気)、血(血流)、水(水分代謝)などの滞りを“大きく補整”し、病気を“全快”させるという意味合いが含まれ、体力と気力を回復させる漢方薬です。
栄養面も機能面も共に落ち込んだ状態の人に用いられ、疲れると起きていられないで、すぐに横になってしまう人に用いられます。軽度の作業でもすぐに疲れ、横になると眠ってしまう人に適しています。
【配合生薬】
人参(にんじん):2.5~3g、黄耆(おうぎ):2.5~3g、蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ):3g、茯苓(ぶくりょう):3g、当帰(とうき):3g、芍薬(しゃくやく):3g、地黄(じおう):3g、川きゅう(せんきゅう):3g、桂皮(けいひ):3g、甘草(かんぞう):1.5g
これらの相乗効果で、よりよい効果を発揮します。
【適応症】
消耗性疾患や病後の体力低下、疲労倦怠感、神経衰弱、食欲不振、貧血、手足の冷え、寝汗、全身倦怠感、口内乾燥感、低血圧、病後の体力低下、食欲不振、胃腸虚弱、胃下垂などに用いられます。
【使用上の注意】
発疹、かゆみ、下痢、食欲不振、胃部不快感などの症状が現れることがあります。
食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢など、胃腸の弱っている人は慎重に用いる必要があります。