人は寝る時に、副交感神経が優位に働きます。
朝になって目が覚めると、副交感神経から交感神経にスイッチが切り替わり、基礎代謝が上がり体温も上昇し身体の働きが活発になります。
人間の体は、太陽の光で目覚める仕組みになっているので、朝は出来るだけ光を取り入れ、交感神経のスイッチが切り替わりやすくなるようにしてください。
この時間に応じて、このようにスイッチを切り替える働きは、サーカディアンと呼ばれる体内時計が管理し、全ての細胞にあります。
地球の1日が24時間なのに対し、人間の本来持っている1日の単位は25時間です。
例えば光も音も温度も1日中変わらない条件の中で生活すると、人間は25時間ごとに寝たり・起きたりする事になることがさまざまな実験で確認されています。
人間以外の生き物も1日24時間とは限らず、24時間より長かったり、短かったりしていますが、無防備な睡眠状態は生命を危うくさせる為、必然的に長時間の連続した睡眠ではなく、小刻みに摂る事になります。
ただペットのような守られた生き物は、安心できる環境なので違った結果にもなります。
睡眠と覚醒は脳波で確認する事が可能で、人間のようなノンレム睡眠とレム睡眠があるのは哺乳類と鳥類のみで、魚類・両生類・爬虫類の脳波パターンに変化はありません。
この25時間1周期を1時間早めて、24時間で1日の周期に合わせる事ができるのが体内時計で、左右の眼の網膜からのびた視神経が、視床下部で交叉している所のすぐ上にある視交叉上核で、直径わずか1ミリの超小型・超高性能時計。
その体内時計は朝、眼から入る太陽の強い光を感知すると、3~8ミリとやはり小さな松果体に信号を送る。松果体からは「時計ホルモン」と呼ばれる、眠気を誘発するホルモンメラトニンが分泌され、14~16時間後に、睡眠に適した状態になります 。
これが、起床時間や就寝時間を決めなければならない大きな理由です。
さらに疲れが溜まった時、ごく短時間うとうとしたり、目を閉じて休んだりするだけでも、脳の疲れを取る効果がありますが、長く寝ないことが大切(10分~20分以内)です。
仮眠を上手にとれるコツを手にいれると、日々の時間コントロールが楽になります。
人間の眠りは90分単位で浅い眠りと深い眠りを繰り返します。
これをうまく利用すると、目覚めのいい、すっきりとした起床が出来ます。
休日の寝坊も基本は、リズムを狂わすので、きちんと起きる習慣をつけていれば、いずれ体調も良くなってゆきます。
きちんとした生活が送られていても、不眠が続くときは一度、病院に行ってみてください。