姿勢を正す方法のひとつとして「座禅」はどうでしょか?
姿勢を正して坐った状態で精神統一を行い「調身・調息・調心」をキーワードに姿勢・息・心をを整えるのに、一度は経験してみる事をお勧めします。
正式には「坐」の字を使用する、坐禅はMeditation(瞑想)と翻訳される場合があるが、眼を閉じて思考する瞑想とは別の概念です。
座禅会は京都に多いですが、座禅会 ○○と地名を入れて近隣の座禅の出来る場所を検索してみてください。
値段は有料・無料の様々なパターンが有ります。
座る時間は、線香一本が燃焼する時間の組み合わせで約30分~1時間、当初時間の長さに驚くが、終わってみるとアッという間で、時折、姿勢の崩れた者の肩を警策で打つバシッ!と思ったより厳しい音が鳴り響きます。
初心者はいきなり30分座るのはきついかもしれませんので、初めは5分でも10分でもかまいません。
服装はゆったりとした物にし装身具、時計などははずし、食事は適量にし、寝不足も注意して身心の調子を整えておくことが座禅の前には大切。
座禅の組み方
座る際には座禅用の坐蒲(ざふ)を用いるか、座布団を二つ折りにしても代用することもあります。腰を下ろし、膝を床につける程度に浅く、足を組みます。
足の組み方は2通りで、結跏趺坐(けっかふざ)=いったん座布団にあぐらをかき、左ももの上に右足を乗せ、右かかとを腹に近づける。次に右ももの上に左足を乗せる。
体が固くて結跏趺坐は難しいという人なら半跏趺坐(はんかふざ)=左足のみを右ももに乗せる。
結跏趺坐は昔、お釈迦さまがこの姿勢で悟りの境地に達したと言われている座り方です。
手は法界定印(ほっかいじょういん)を組む。手のひらを上に向け、左手を右手の上にし、親指どうしを軽くくっつける。
足と手を紺んだら左右揺振(さゆうようしん) と言われている姿勢を調えます。
体を前後左右に揺らして、自分の体がいちばん安定する位置を決めます。
肩の力を抜き、背筋を伸ばし、腹を少し前に出すようにします。鼻とへそ、耳と肩がそれぞれ垂直になります。また、両膝とお尻の穴で二等辺三角形ができ、頭の後ろと結んだ形が三角錐(さんかくすい)になるようにします。
半眼で1メートルほど先に視線を落とす。
あごを引き、舌は前歯の付け根に軽く触れるようにして口を軽く結ぶ。
座禅中の呼吸はすべて鼻で呼吸し、口を結んで腹式呼吸をします。
息を吐く時、体の中の空気を全部吐き出すつもりで息を出します。吸う方は自然にまかせます。
禅の基本は、姿勢と呼吸。
最後に終わるときは、静かに合掌(がつしよう)してから、ゆっくりと立ち上がります。
警策(きょうさく)について
初めての人には少し、怖いイメージのある警策。
警策は、警覚策励(けいかくさくれい)の略で坐禅のとき、修行者の肩ないし背中を打つための棒を指します。
曹洞宗では「きょうさく」、臨済宗では「けいさく」と読み、長さは宗派によって異なるが、一般的に持ち手は円柱状で、先端に行くにしたがって扁平状となる。
材質は多くが樫や栗で、打つ側は「警策を与える」、打たれる側は「警策をいただく」という言い方をします。
睡魔におそわれたり、心が乱れた時などに自分から受ける方法と、姿勢が悪かったり眠っていたりする人に直堂(じきどう)(堂内を監督し、警策を行ずる者)の方から入れる方法があり、心のゆるみを警めるために打ちます。
どちらの場合も、右肩を軽く打って予告されます。その時に、合掌して首をやや左へ傾け右肩をあけるようにします。受け終わったら合掌のまま頭を下げ、もとの法界定印にもどします。
座禅は自分自身を見つめる方法として、また頭を一度リセットするのに、すぐれたものだと思います。
臨済宗と曹洞宗の二大宗派について
疑問を抱きつつ坐禅することにより悟りに至る臨済宗
坐禅そのものが目的であり、坐ること自体に集中する曹洞宗
日本曹洞宗の祖・道元は、ただひたすら坐ることに打ち込む只管打座(しかんたざ)を唱えていて、曹洞宗では面壁し、臨済宗では壁を背にして座ります。
・曹洞宗 http://www.sotozen-net.or.jp/
・臨済宗・黄檗宗 http://www.rinnou.net/